重要な本番前にハイパフォーマーがやっていること

重要なプレゼンテーションを行う会社役員や、舞台に上がるアーティストには、本番直前にこんなアドバイスをする。

・深呼吸をして、気持ちを落ち着かせる
・肩をいからせて胸を張ると、安心感が高まる
・堂々ときびきびした足取りで歩くと、自信が出る
・笑顔になると、前向きで幸せな気分になる
・ダンスをすると、楽しい気分になる
・座るときや立つときに、前に重心をかけると、俊敏になる
・両足を開いて立つと、自分がタフで力強く感じる

アメリカの哲学者・心理学者であるウィリアム・ジェームズは、人間は「熊を恐れるから逃げる」のではなく、「熊から逃げるから恐くなる」のだと指摘した。
この有名な理論は、現代神経学の分野で多くの論証を得ている。
ジェームズは、人間の感情についての因果関係を突き止めようとした。
外部的要因(=熊)が感情(=恐怖)を生み、それが次の反応(=逃げる)につながるのか。
それとも反応(=逃げる)が感情(=恐怖)をつくりだすのか。
ジェームズの理論によると、感情は神経系統の刺激に始まる身体反応の結果に起きる。
感情はほぼ一〇〇パーセント、身体反応(心拍数の増加、手のひらの汗など)をともなう。
身体反応のあと、喜び、怒り、恐怖といった感情が認識されるというわけだ。
ジェームズの理論は今でも多くの研究の対象になっている。

ここで注目したいのは、身体反応が感情を生む、もしくは、身体反応と感情は互いを増幅しあう可能性があるということだ。
これを意識的に利用することで、自分の感情を操作できるというわけだ。
スピーチやプレゼンテーションのとき、出だしの一文に心から納得できていれば、深く抑制のきいた声で話を続けられるだろう。
視線をそらすのは劣等感の表れであり、低い声は高い声よりも説得力と権威を感じさせる。
よい姿勢を保ち、しっかりと相手を見つめて話をすれば、緊張がたちまち薄れるはずだ。
着ている服にも同じことがいえる。
自分の外見を魅力的だと感じていれば、それが姿勢や態度全体に影響する。
だから、意識的に、自分のなりたい気分にしてくれる服を選ぶことが重要だ。
成功を手に入れるためには、細部に目配りすることが重要だ。
特殊部隊では、瑣末なことに極度に気を配る。
ほんの小さな違いが生死の分け目につながることが往々にしてあるからだ。
スポーツやビジネスの世界でも、一番と二番を分けるのは、やはりほんのわずかな違いだ。

「見かけ」も重要。

成功するための服選びを意識しよう。
私はおしゃれやスタイルにこだわるほうではないが、ほぼ毎日スーツを着ている。
スーツを着ていると、働く気分になるからだ。
廊下でうろうろしたり、コーヒー片手に同僚と噂話をしたい気分にはならない。
私はクライアントに、「細部に気配りをし、きちんと仕事をする、頼りにできる相手」というメッセージを伝えたいのだ。
そんなとき、「適切適切な服装」が大いに役に立つ。
クライアントによっても服装を少しずつ変えている。
金融系の人と会うときはスーツを着て靴を磨き、ネクタイをダブルウィンザーノットで結ぶ。
朝起きて、丁寧にひげをそり、アイロンをかけたシャツを着て、襟にネクタイを通し、パンツの折り目を確認する。
その動作を通じて、自分の精神状態を整えるのだ。

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